時系列データベース VictoriaMetrics: Prometheus 互換のスケーラブルなメトリクス監視基盤

VictoriaMetrics

VictoriaMetricsは、高速かつ低コストでスケーラブルな時系列データベースおよび監視ソリューションを提供するオープンソースのプロジェクトです。Prometheus互換のクエリ言語とリモートストレージとして動作し、メトリクスの長期保存と高速なクエリを可能にします。これにより、大規模なモニタリング環境でもシステム全体のパフォーマンスを可視化し、問題を迅速に特定して解決することができます。

基本情報

OSS 名VictoriaMetrics
リポジトリgithub.com/VictoriaMetrics/VictoriaMetrics
スター数17.8k (2026-10 時点)
フォーク数1.7k (2026-10 時点)
ライセンスApache-2.0
主な用途OSS で動く時系列データベース / メトリクス監視基盤
カテゴリ可観測性 / 時系列DB / Prometheus 互換

アーキテクチャ

VictoriaMetrics Architecture

主な機能

VictoriaMetricsの主な機能は以下の通りです:

  • 高速な書き込みとクエリ処理: 大量の時系列データを少ないリソースで取り扱うことが可能です。
  • Prometheus互換: PromQLおよび拡張されたMetricsQLをサポートし、既存のPrometheus環境からスムーズに移行できます。
  • 低リソース消費: メモリとCPUの使用量が少なく、ストレージ圧縮率も高いため運用コストを抑えられます。
  • 水平スケーリング: シングルノード構成とクラスタ構成の両方に対応し、規模に応じた柔軟な拡張が可能です。
  • 長期保存: メトリクスの長期保管に適しており、Prometheusのリモートストレージとしても利用できます。

VictoriaMetricsは、Prometheus、Grafana、OpenTelemetryといった人気のあるオープンソースツールと組み合わせて利用されており、使いやすさと柔軟性を両立しています。また、KubernetesやDockerといったコンテナオーケストレーションプラットフォームとの統合もサポートされています。

VictoriaMetricsのGithubリポジトリは以下のURLにあります: https://github.com/VictoriaMetrics/VictoriaMetrics

VictoriaMetricsを利用することで、大規模な時系列メトリクスの収集・保存・分析を容易に行うことができます。システム全体の可視化と分析を通じて、パフォーマンスの向上やシステムの安定性を確保することが可能です。

VictoriaMetrics OSSの利用例

VictoriaMetrics OSSは、大規模な時系列メトリクスの監視とトラブルシューティングを支援するオープンソースのモニタリング基盤です。以下に、VictoriaMetrics OSSの利用例として、どのようなソフトウェアアーキテクチャで利用されているか、そしてなぜそのソフトウェアアーキテクチャで利用するのかについて詳細に説明します。

利用例

例えば、ある企業がマイクロサービスアーキテクチャやKubernetesクラスタを採用している場合、多数のサービスやノードから膨大な量のメトリクスがリアルタイムで送信されます。このような場合、各サービスやノードのパフォーマンスをリアルタイムで監視し、トラブルが発生した際には素早く対応する必要があります。VictoriaMetrics OSSは、このような状況において大規模なメトリクスを高速かつ効果的に収集・保存できるため、Prometheusのスケーラビリティに課題を抱える企業にとって非常に有用です。

ソフトウェアアーキテクチャでの利用

VictoriaMetrics OSSは、Prometheus互換の時系列データベースを基盤とするモニタリングツールです。Prometheusによるメトリクス収集では、長期保存やスケーラビリティに課題がありますが、VictoriaMetricsをリモートストレージとして組み合わせることで、これらの課題を解決することができます。そのため、マイクロサービスアーキテクチャやコンテナ(Docker、Kubernetesなど)を利用しているシステム、特に大規模な監視を必要とする環境での利用が適しています。

利用目的

マイクロサービスアーキテクチャやコンテナ基盤を採用している企業は、多数のサービスやノードから生成されるメトリクスを継続的に監視することが非常に重要です。VictoriaMetrics OSSを利用することで、低コストかつ高性能にメトリクスを長期保存し、PromQL/MetricsQLを用いて迅速かつ正確に状況を可視化することが可能となります。これにより、サービスの品質を維持しつつ、障害発生時の対応時間を短縮することができます。

VictoriaMetricsのソースコードには以下の主要なパッケージが含まれています。

  1. vmagent:

    • このパッケージには、各種エンドポイントからメトリクスをスクレイピングしVictoriaMetricsや任意のPrometheus互換ストレージに転送する軽量エージェントのコードが含まれています。リモートからのデータ収集やラベルの書き換えなどの機能を提供します。
  2. vminsert:

    • このパッケージには、クラスタ構成におけるメトリクスの受信・ルーティングを担うコンポーネントのコードが含まれています。クライアントから受け取ったデータを適切なvmstorageノードに分散して書き込みます。
  3. vmselect:

    • このパッケージには、クエリの受付と複数のvmstorageノードへの問い合わせ、結果の集約を担うコンポーネントのコードが含まれています。PromQL/MetricsQLクエリを処理し、ユーザーやGrafanaに結果を返します。
  4. vmstorage:

    • このパッケージには、時系列データの永続化を担当するストレージエンジンのコードが含まれています。高い圧縮率と高速な書き込み・読み込みに最適化されており、長期保存にも適しています。
  5. vmalert:

    • このパッケージには、PromQL/MetricsQLベースのアラートルールと記録ルールを評価するコンポーネントのコードが含まれています。Alertmanagerと連携してアラートを通知することができます。

これらのパッケージは、VictoriaMetricsプロジェクトの主要な機能を実現するために必要なコンポーネントを提供しています。それぞれのパッケージには、機能や処理が適切に分割されており、コードの保守性と拡張性が確保されています。VictoriaMetricsのソースコードは、https://github.com/VictoriaMetrics/VictoriaMetrics で公開されているので、興味がある方は詳細を確認してみてください。